不正アクセスを防ぐための完全ガイド:個人とAWSシステムでできる対策まとめ コラム#38

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不正アクセスの脅威は年々高度化し、個人や企業のデータを狙う攻撃が増えています。特にクラウド環境を利用している場合、適切なセキュリティ対策を施さなければ、思わぬ被害に遭う可能性があります。ここでは、個人レベルとAWS環境における不正アクセス対策の具体的なポイントを詳しく解説します。

1. 個人でできるセキュリティ対策

不正アクセスの被害は、個人のセキュリティ意識が低いと簡単に起こります。実際、単純なパスワードの使い回しや、怪しいメールのリンクを不用意にクリックすることで、攻撃者にアカウントを乗っ取られるケースが後を絶ちません。

対策ポイント

1. 強固なパスワードを設定する

12桁以上の英数字・記号を組み合わせた複雑なパスワードを使用
辞書攻撃を防ぐため、意味のある単語を避ける(例:「Password123」はNG)
パスワードの使い回しをしない(特に、同じパスワードを複数のサービスで利用しない)
定期的にパスワードを変更(最低でも半年に1回)

パスワード管理ツール(例:1Password、Bitwarden、LastPass)を活用すると、長くて複雑なパスワードも簡単に管理できます。

2. 2段階認証(MFA)を有効にする

Google Authenticator、Authyなどのワンタイムパスワード(TOTP)を利用
可能なら物理キー(YubiKeyなど)を使用し、セキュリティを強化
SMS認証はフィッシングのリスクがあるため、アプリ認証を推奨

3. フィッシングメールに注意

送信元のメールアドレスを確認(正規のサービスを装った偽メールに注意)
リンクを不用意にクリックしない(URLをホバーして、怪しいアドレスならアクセスしない)
添付ファイルを開く前にウイルススキャンを実施

4. 使わないアカウントは削除し、定期的にパスワードを変更

古いアカウントが攻撃対象になることがあるため、使わなくなったものは削除
「パスワード流出チェックツール」(Have I Been Pwnedなど)で流出状況を確認

2. AWS環境の不正アクセス対策

AWSはセキュリティ機能が充実しているものの、設定を誤ると脆弱な環境になり、攻撃者の標的になってしまいます。特に「IAM(認証管理)」「S3バケットの公開設定ミス」「不要なポート開放」は要注意ポイントです。

対策ポイント

1. IAMポリシーを最小権限の原則に基づいて設定

rootユーザーは極力使用しない(初期設定後は個別のIAMユーザーを作成)
必要最小限の権限のみを付与(AWS IAMのポリシーを細かく設定する)
IAMロールを活用し、適切なリソースアクセス制御を行う

2. MFAを必須にする

AWSアカウントのMFA設定を強制(IAMユーザーにも適用)
CLIやAPI利用時にもMFAを有効化

3. AWS CloudTrailで操作ログを監視

すべてのAPIアクションを記録し、監視する
異常なアクセスがあればアラートを受信するよう設定

4. セキュリティグループを適切に設定し、不要なポートを閉じる

デフォルトですべてのポートを閉じ、必要なものだけ開放
特にSSH(22番)やRDP(3389番)はIP制限をかける

AWS ConfigやAWS Security Hubを活用すると、セキュリティ監査を自動化できます。

3. 攻撃の兆候をキャッチ!監視と対応の強化

万全の対策をしても、攻撃者は新たな手口で狙ってきます。常に「攻撃を受けていないか?」 を監視し、迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。

対策ポイント

1. AWS GuardDutyを使って脅威をリアルタイム検知

不審なAPIコールや異常なネットワークトラフィックを監視
機械学習を活用した異常検出機能で迅速な対応が可能

2. AWS WAF(Webアプリケーションファイアウォール)で不正アクセスをブロック

SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)を防ぐ
特定のIPやボットアクセスブロック

3. 異常なアクティビティがあれば即座に通知を受け取れるよう設定

Amazon SNSと連携し、即時アラートを受信
CloudWatch異常検知のルールを設定

4. 不正アクセスが発生した際の対応フローを準備

該当アカウントを即時無効化
ログイン履歴アクセスログを確認し、原因を特定
影響範囲を調査し、追加のセキュリティ対策を実施

定期的なペネトレーションテスト(侵入テスト) を行い、システムの脆弱性を事前に洗い出すのも効果的です。

個人でもAWSシステムでも、不正アクセスを防ぐには 「強固な認証」「最小権限」「監視の強化」 が不可欠です。特にAWSを運用している場合、セキュリティ機能をフル活用し、定期的に設定を見直すことが重要 です。
攻撃者にスキを見せず、安全な環境を構築 しましょう!

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