年末に振り返る2025年のIT業界、変化の波とその先へ コラム#177

コラム177

今年のコラムは、今日が最後となります。読んでいただいているあなたには、まず一年間のご愛読に心から感謝申し上げます。
年末の仕事納めは、業務の一区切りであると同時に、その年の変化や成長を静かに振り返る時間でもあります。2025年も、IT業界においては数多くのトレンドと課題が交錯した一年となりました。ここでは、業界全体の流れにフォーカスしながら、主だった変化を振り返っていきます。

1. AIの業務活用は“ブーム”から“前提”へ

2025年のIT業界における最大のトピックの一つは、生成AIや自律型AIの本格導入でした。開発補助、カスタマーサポート、テスト自動化といった領域にAIが常駐するようになり、多くの企業が「AIとの協働」を標準業務に組み込む体制を整えています。
AI導入は効率化だけでなく、人材配置や教育の再設計を促進し、業務設計そのものに影響を与える段階へと進んでいます。

2. クラウドネイティブ化のさらなる加速

AWSやAzureを中心としたクラウドサービスの利用は、2025年も継続して拡大しました。特にコンテナ技術やKubernetesの標準化が進み、マイクロサービス構成を前提とした設計が主流となっています。
これにより、開発速度と柔軟性の両立が求められ、CI/CDやIaC(Infrastructure as Code)といった技術の重要性がより一層増しています。

3. セキュリティとガバナンス強化への意識向上

デジタル化が進む一方で、情報漏洩や不正アクセスのリスクも高まり、セキュリティ対策の在り方が見直される年でもありました。
特にゼロトラストセキュリティの考え方が業界標準となり、クラウド環境におけるアイデンティティ管理やログ監視が重視されています。企業にとってセキュリティは「守るべきこと」から「設計に組み込むべきもの」へと変化しています。

4. ハイブリッドな働き方とその最適化

テレワークとオフィス勤務を併用するハイブリッドな働き方が定着し、多様な働き方に対応するIT環境の整備が求められました。リモート環境でも円滑なコラボレーションを実現するために、仮想ホワイトボードやリモートペアプログラミングツールなど、新たなツールの導入が進みました。
また、従業員体験(EX)の向上も重視され、技術と人事施策の連携が注目を集めています。

5. 人材育成とスキルの再定義

技術の進化が著しい今、IT人材に求められるスキルセットも日々変化しています。2025年はリスキリングやアップスキリングの重要性がさらに高まり、社内研修や外部講座への投資が加速しました。特にクラウド、AI、セキュリティの3領域においては、基礎知識と実践力を持つ人材の育成が急務となっています。


変革の波を前向きに受け入れ、持続可能な成長へとつなげる年に

2025年は、技術の進歩と社会的な変化が交差した、転換期ともいえる一年でした。IT業界は常に変化の中にあり、その変化を前向きに受け止め、柔軟に対応する姿勢が今後も重要となります。2026年はさらに新たなトレンドが現れるでしょうが、今年の学びや経験を活かし、より強固な基盤を築いていくことが期待されます。

最後になりましたが、今年一年、本当にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。皆さまにとって、2026年が実りある素晴らしい一年になりますように。

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